生カシューナッツには毒がある?
先日、生カシューナッツについて問い合わせがありました。主に毒素についてです。個人的にお返事しましたが、こちらでも皆さんにシェアしておきます。
以外質問内容と私の返答
Q:
はじめまして。
ロースイーツ教室で使うナッツについて検討しています。
生ナッツが国内での購入が難しいため、現在こちらが唯一非加熱で購入できるショップと認識しています。
カシューナッツについては毒素は天日で解毒していると記載ありました。
アーモンドについて、アメリカではバクテリア対策として燻蒸or加熱殺菌が必須と認識しています。こちらはバリ産の為必須ではないと思いますが、そもそも生産地の違いによりバクテリアの有無があるのでしょうか?又はバクテリアはあったとしても規制する法律が無い為問題無いのでしょうか?又は別の方法でバクテリア対策されているのでしょうか?
くるみについて販売が無い理由も教えていただきたいです。
(国内のカシューとアーモンドは製造輸入工程で加熱されている情報をよく目にしますが、くるみについてはあまり情報が無く悩んでおります。)
お手数をおかけしますがよろしくお願いいたします。
A:
まずナッツの毒素について。
“天日干しで解毒”
カシューナッツにある毒素とは、実を包むウルシオールという粘りのある液体を指し、
このウルシオールは水分5%以外にする事で毒素が消えるとされています。
これをマシンの高温ではなく、天日干しと低温乾燥機(ディハイドレーター)で水分5%以外になるまで乾燥させている、という意味です。
その前に、
カシューナッツは堅い殻の中に実ります。
その殻を簡単に、実に傷をつける事もなく取り除くのが、高温加熱です。
密閉したマシンの中を高温にし、殻をポップコーンの様に弾け飛ばします。
・殻を割ること
・毒素を排除すること
この2つの目的を短時間で間違いなく果たすのがマシンによる高温加熱となります。
産地によるバクテリアの有無について私の認識は不確かですが、そもそもの目的が、
・日本国内に疫病をもたらす害虫を入れない
・ウルシオール排除
です。
これはバリ島だから不要という事は無く、☝️どちらもクリアすれば原産国がどこであっても輸入出来るという事です。(輸入する日本サイド(農林水産省)の課題だから)
燻蒸、または高温加熱処理を行っていれば、輸入の際の必要チェック行程がほぼありません。食品衛生法など厚生労働省の管轄の必要事項をクリアすれば輸入できます。
反して”生物”については非常に厳しく、厚生労働省クリアの後に、農林水産省の防疫という管轄をクリアする必要があります。
(これは実際に現物の袋を開け、害虫が居ないかをチェックします)
ここで虫が出てしまうと、この時輸入しようとする全ての品物が保税倉庫から搬出出来ないという惨事になります。
その場合は
・全て燻蒸する
・全て破棄する
・全て輸出国に返送する
この3択となり、いずれも大きな損失となります。
商売としてこの損失は命取りにもなりうる大惨事ですので、あらかじめそれを阻止する為に加熱と燻蒸を行うのが主なる目的となっています。
胡桃の扱いが無いのは、インドネシア国内で生産が無い為です。他国から入手すると、ほとんどが国をまたぐ時に燻蒸されてしまいます。
以上参考まで💖
日本における生カシューナッツの定義は、”加熱調理をしていない”だけです。
加熱調理とはローストや素焼きの事。
加熱消毒や殻を取る加熱をしていても”生”表記です。
カシューナッツは70%が脂質、その脂質が加熱された酸化した脂だとしたら💧💧💧
…to be continue
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