コロンビア大学脳科学者調査の”褒めて育てる危険性”
という興味深い実証実験データがあったのでまとめておきます。
10歳から12歳までの子供たち約400人にテスト問題を受けてもらい、
その結果の点数に関係なく全員にそれぞれ『あなたの成績は100点満点中80点でした。』と伝えた。
その後、子供たちを3つのグループに分け下記のように話します。
グループ1
『本当に頭がいいんだね。天才!』
グループ2
『努力の甲斐があったね。よく頑張った!』
グループ3
何のコメントもしない。
更に追加でテストをします。
これは易しい問題と難しい問題のどちらか2択を子供たちに選んでもらうスタイル。
本来ならより褒められた子が難しい課題にチャレンジすると思われがちですが、
結果は
グループ1
約6割が簡単な問題を選択
グループ2
約9割が難しいチャレンジを選択
グループ3
ほぼ半々の選択率
・頭がいいねと褒められたグループの約6割が簡単な問題を選択
・努力をした過程を褒められた子のほとんどが難しいチャレンジを選択
これは”頭がいいね”と褒めた事が、
難しい課題に挑戦する気力を奪い、確実に良い点数を見せられる簡単な課題を選択させたという、
子供達に圧力として働いた結果。
最後に、自分の成績をみんなの前で発表させたところ、
頭が良いと褒められたの子供の40%が本当の自分の成績より良い(嘘の)点数を報告した。
これは自分をよく見せようとして嘘をついたということです。
何も言われなかったグループ3で嘘をついた子供の割合は約10%。
褒められた子供たちは難しい問題を避けるばかりか、頭が良いと言う自分の評判を落とすことを恐れ、嘘さえついてしまった。
・頭が良いと褒められると、自分は頑張らなくても出来ると思い、必要な努力をしなくなるケースもある。
・本当の自分は頭が良い訳ではない→周囲には頭が良いと思わせなければいけない→盛って話す。
つまり褒め方には工夫が必要で、
”結果を褒めたとしても、誰も結果には直接関与出来ない”という事。
例えば、
死ぬ程の受験勉強をしても当日の結果はどうなるか分からない。(何があるか分からない)
→過程には関与出来るが結果には関与出来ない。
→だからこそ結果を褒める事はあまり好ましくない。
結果そのものは、その子の元々の性質ではない。
その努力、時間の使い方、工夫などの過程に着目して評価する事が、チャレンジ精神を育て、望ましい結果を引き出す事に繋がる。
大人もしかり、
長く結果を出し続けたいのならば、”過程”を自己評価する事が好ましい。
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